人間ドックとがん検診の違いは目的にあった!検査費用の目安も公開
お勤め先の方やご友人の中に、35歳を迎えて人間ドックを受けることになった方はいませんか?
人間ドックとは、自覚症状がない疾患や、将来病気の原因になる可能性が高い身体の異常を早期発見する検査のことです。
また、人間ドックと同様に、病気を早期に見つけるという点で推奨されている検査に、がん検診があります。
がん検診は各自治体から、比較的若い年代に対しても受診のお知らせが届けられることが大半です。
一方で、一般的に人間ドックは30代後半からしか推奨されていません。
今回は、「人間ドック」と「がん検診」の違いを解説します。
どちらも病気の予防に欠かせない検査ですが、一体どこが異なるのでしょうか。健康を維持するために、目的や検査費用の目安を知り、積極的に人間ドックやがん検診を受診するようにしましょう。
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人間ドックとがん検診の違い
人間ドックもがん検診も、健康な方が受診して、病気の予防や早期発見を行う検査です。ですが、予防目的が異なるため、受診時や予約時には注意しましょう。
生活習慣病を予防する人間ドック
人間ドックは、生活習慣病を原因とした身体の異常を、早期発見する効果が高い検査です。
通常の健康診断と比較しても、人間ドックは検査項目が多いことが特徴のため、身体を様々な角度から調べられます。
生活習慣病は、知らないうちに罹患して、気が付いたときには症状が進行しているケースがあります。
毎日忙しく、健康への配慮が難しい方も多いかもしれませんが、早期発見及び早期治療を目指して定期的に人間ドックを受けましょう。
がんによる死亡者数を減らすがん検診
近年、がんは治らない病気ではなくなってきました。そのため、早期に発見できると治せる可能性が高くなります。
また、早期に発見できると、治療も比較的軽くすむことが多く、検査や治療にかかる身体的負担を軽減できます。
更に、治療費も通院や入院の際の気がかりの1つになりますが、早期に発見できれば、治療期間も軽減させることができます。
がん検診のメリットは、がんを早期発見し、死亡率を下げられることです。
また、発見するだけではなく、がんになる可能性が高い病変を見つけることもできます。
がんになる可能性が高い病変には、「ポリープ」「潰瘍」「異型上皮」などが挙げられます。病変が軽いうちから経過観察を行うことにより、効果的ながん予防を行えます。
人間ドックとは
人間ドックとは、全身に対して行う精密検査のことです。人間ドックを受けると、自覚症状がないまま進行する疾患や、将来的に罹患しやすい疾患を発見できます。
人間ドックは、一般的な健康診断よりも検査項目が多いため、女性特有の疾患に特化したコースなど多くのニーズに対応可能です。
健康診断の検査項目はおおよそ10~15項目であることがほとんどですが、それに対して人間ドックの検査項目は、おおよそ50~100項目に及びます。
また、健康診断とは異なり、医療機関によっては医師の診療による検査結果の説明を受けられます。検査結果で気になる点の相談や、生活習慣に関するアドバイスを受けることも可能です。
多くの疾患は、40歳を超えると発症リスクが急激に高まるため、定期的に人間ドックを受けるようにしましょう。定期的に人間ドックを受けることで、自身の健康を維持することにつながります。
検査項目
人間ドックには、健康診断で行う検査がほとんど含まれています。
さらに、家族に既往歴があるなど不安がある部位については、検査項目を自分で選んで追加することが可能です。
追加の多い検査項目は、「腹部CT検査」「腹部超音波検査」「腫瘍マーカー」「胃カメラ」「マンモグラフィ」などです。
人間ドック受診にかかる費用の目安
人間ドックは任意で受診するため、疾患で医療機関を受診する時とは異なり、公的健康保険制度の適用対象外となります。その為、人間ドックにかかる費用は全額自己負担です。
人間ドックの費用相場は、選んだコースや受診した地域で異なります。日帰りならおおよそ3万円~7万円、1泊2日コースなら4万円~10万円前後が相場です。
加えて、人間ドックと組み合わせられる脳ドックの費用相場は、おおよそ2万円~8万円、「子宮頸がん健診」「マンモグラフィ」「乳腺エコー」「腫瘍マーカーセット」などをオプションとするレディースドックの費用相場は、おおよそ1万円~4万円前後です。
人間ドックは高額になることが多いため、受診する際には、あらかじめどのくらいの費用がかかるのか調べておくようにしましょう。
人間ドックで使える補助金と助成金
前述したとおり、人間ドックは公的健康保険制度を使用できないため、検査にかかる費用は全額自己負担です。
ですが、お住まいの市区町村、もしくは所属の健康保険協会や健康保険組合から、補助金もしくは助成金が受けられるケースがあります。
また、契約している生命保険や損害保険などの保険会社によっては、割引サービスを利用できる場合があります。
お得に検査できる可能性もあるため、人間ドックを受診する際は、事前に割引サービスの有無等を確認してみましょう。
人間ドックは医療費控除の対象外
人間ドックや、その他の健康診断は治療を伴うものではないことから、医療費控除の対象とはなりません。
ですが、人間ドックを受診した結果、重大な疾患が発見され、継続して治療を行う必要があると診断を受けた場合は医療費控除の対象となります。
人間ドックは、治療に先立つ診療と同様に捉えられるため、検査の費用も医療費控除の対象となるのです。
がん検診とは
がん検診とは、がん化している組織の有無を調べる検査です。
がん検診でがんが見つかった場合には、採血や内視鏡検査などの二次検診を経て、「がんの種類」「大きさ」「部位」を確認します。
二次検査は、より良い治療計画を立案することに役立ちます。
がんの治療で最も重要なことは、病変の早期発見です。早期発見及び早期治療をすることで、治療効果を高められるメリットがあります。
そのため、35歳以降は年に1回のがん検診が厚生労働省で推奨されています。
検査で調べる5つのがん
がん検診対象となるがんの種類には、「胃がん検診」「子宮頸がん検診」「肺がん検診」「乳がん検診」「大腸がん検診」の5つがあります。
市区町村で行うがん検診については、がん検診の専門家で構成された「がん検診事業の評価に関する委員会」にて、「対象となるがんの種類」「対象者の範囲」「検査方法」などの検討が行われています。
日本人のがんによる死亡率第1位が肺がん、2位は大腸がんです。がん検診を受けると、早期発見及び早期治療が可能となるため、2年に1度は受診するように心がけましょう。
がん検診にかかる費用の目安
市区町村が実施しているがん検診では、費用の補助を受けられるケースがあります。
なお、がん検診費用は、お住まいの市区町村によって異なります。各自治体のホームページや広報誌には、がん検診の自己負担額が掲載されていることがほとんどです。
さらに、がん検診の受診を推奨するために、自治体独自の無料クーポンが配布されているケースもあります。ホームページに記載が無い場合や、手元に広報誌が無い際には、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。
5種類以外のがん検査を受けたい場合
上記5種類のがん検診以外の検査を受けたい場合には、独立行政法人国立がん研究センターが運営するがん予防・検診研究センター(東京)にて受診可能です。
検査の料金は、通常の健康診断と同じく全額自己負担となります。
がんへの備えは定期的な健診と医療保険で!
40代を超えると、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病のリスクが上昇します。
加えて、がんも発症しやすくなるため、20代や30代であっても自身の健康に注意が必要です。
日常生活における健康意識はもちろんのこと、定期的な人間ドックやがん検診を受診するようにしましょう。
併せて、人間ドックやがん検診で万が一病気が見つかった時に備え、事前に民間の医療保険へ加入しておくことも検討しましょう。
生活習慣病やがんの治療には、期間も費用も結構かかることが多い様です。
自分が受けたい治療を受ける為には、その為の費用の準備も必要です。
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▼参考
人間ドックの費用は医療費控除の対象にならない
人間ドックの費用|国税庁 (nta.go.jp)
がん検診とは
がん検診とは | 日本対がん協会 (jcancer.jp)
がん検診費用の目安
令和3年度 市区町村におけるがん検診の実施状況調査 全国集計