ガソリン代の節約方法は?家計負担を抑えるテクニックをご紹介します

ガソリン価格の高騰で家計への負担がふえる中、どうすればガソリン代を安く抑えられるかについて悩んでいる人は多いでしょう。
実は、運転やメンテナンスのちょっとした工夫だけで、ガソリン代は大きく変わります。この記事では、すぐに始められる節約テクニックを短くまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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ガソリン代が高くなる理由と家計に与える影響
2025年、日本全国でガソリン価格の高騰が相次いでいます。2025年1月の全国平均価格は185円/ℓに到達し、生活者や物流業界に深刻な影響を与えています。
2020年以降のガソリン価格高騰は、原油価格の上昇、円安の為替レート、地政学的リスク、そして脱炭素政策や国内税制の影響といった多くの要因が重なって引き起こされてきました。特に 日本は、原油のほぼ全量を輸入に頼っているため、国際市場の影響を強く受けやすい状況にあります。
では一般的に、どのような要因でガソリン価格が高くなるのでしょうか?そして、ガソリン価格の高騰は家計にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
ガソリン価格の変動要因
日本のガソリン代の価格は、主に次のような要因によって変動するとされています。近年のガソリン価格に影響した事柄とあわせてみていきましょう。
原油価格の変動
ガソリンは原油から作られるため、原油価格の上昇や下落は、ガソリンの価格にも大きく影響します。この原油価格の上昇や下落につながるのが、原油の需給です。需要に対して供給が下回れば原油価格は高騰し、上回れば原油価格は下落します。
2020年初頭、新型コロナウイルスの感染拡大によって、人々の経済活動が停滞し、原油需要は一時的に落ち込みました。そのため、原油生産国であるOPEC(石油輸出国機構)とロシアを含む非加盟国(OPEC+)は、価格下落を抑えるために生産量を制限しました。
その後、新型コロナウイルスが収束すると、世界的な経済回復が進む中で、今度は需要が急増していきます。一方で、原油の生産量を制限していたため、供給が追いつかずに原油価格が急騰したと言われています。更に2022年以降は、中東地域の紛争やロシア・ウクライナ戦争など、国際的な不安定要因が原油供給への懸念を生じさせ、原油の価格高騰を加速させています。
為替レート(円ドル相場)の変動
原油は主に米ドル建てで取引されます。そのため、円高・円安の動きが原油の輸入コストに影響します。円安になると、同じドル価格でも支払う円の金額がふえるため、国内でのガソリン価格が上昇しやすくなります。逆に円高になるとガソリン価格が下がりやすくなります。
特に2022年以降、日本円は主要通貨に対して大幅に価値を下げ、円安が進行しました。この結果、輸入コストが増大し、ガソリン価格にも直接影響を及ぼしました。
税金の影響(ガソリン税・消費税など)
日本におけるガソリン価格のかなりの割合を、税金が占めています。代表的なものに「ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)」「石油石炭税」「消費税」などがあります。税率の変更や特例措置の有無(たとえばガソリン税の暫定税率など)は、ガソリン小売価格に直接反映されます。
家計への負担や経済活動への影響
ガソリン代の高騰は、多くの家庭の家計に負担を強いることになり、そのことが経済活動にも大きな影響を与える可能性があります。
具体的にどのようなことが起こり得るのかをみてみましょう。
全般的に物価高になる
ガソリン代の高騰は、商品やサービスの物流コストを押し上げます。この影響は、小売価格の値上げとして消費者に転嫁されるため、食料品や日用品などの価格上昇を引き起こします。特に輸送距離の長い商品や冷蔵・冷凍輸送が必要な商品では、価格への影響が深刻です。その結果、家庭全体の生活費が増加し、家計を圧迫することが懸念されます。
公共料金が高くなる
電気やガスなどエネルギー関連の料金にも波及することがあります。経済産業省 資源エネルギー庁「第4節 二次エネルギーの動向」によると、2022年度の国内の発電電力の割合は、化石燃料による火力発電が70%以上を占めています。
火力発電では、発電の一部に原油を使用しているため、原油価格の上昇が電力料金の更なる値上げ要因となるのです。
移動コストが高くなる
日々車を使う家庭にとっては、ガソリン代の高騰は直接的な負担となります。通勤や通学、買い物などで車を使う場合、月々の交通費はかなり家計を圧迫させることでしょう。特に地方に住む人々や公共交通機関が少ない地域では、車が生活の必需品であるため、この負担は避けられません。
レギュラーガソリンの給油所小売価格は2019年12月には147.9円/ℓでしたが、2024年12月には176.9円/ℓまで高騰しています。実に5年で29円/ℓも上昇しました。例えば、月に50リットルのガソリンを使う家庭では、1リットルあたりの価格が約30円上がることで、月1,500円、年間18,000円の負担増となっています。
地域経済に悪い影響を波及させる
ガソリン代が高いと、上述した通り、直接的な移動コストが高くなります。そのため、遠出をためらう家庭がふえ、観光地への訪問客が減少することにもつながります。その結果地域経済にも影響が出る可能性があります。
貯蓄や投資への影響
通勤や通学、自営業の人が仕事で使うガソリンの量は減らすことが難しい固定費のようなものです。ガソリン代の上昇により、家計の中での「固定費」の割合がふえると、自由に使えるお金が減少します。貯蓄や投資に回せる金額が減り、長期的な家計の安定性にも悪影響を及ぼすことがあるかもしれません。
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ガソリン代を安くする7つのテクニック
ここまで、歴史的なガソリン代の高騰により、家計が大きなダメージを受けてしまうことについて解説してきました。今後、更に事態が悪化する可能性は十分に考えられます。ガソリン代が上がったからといって、我慢で乗り越えられるとは思えません。
そこで、私たちが日々行うことができる、 ガソリン代を安くするための方法について考えてみましょう。それには、日々の運転習慣の見直しがカギになりそうです。
一般財団法人省エネルギーセンターの「エコドライブ」推進情報を参考に、日々の運転でガソリン代を節約するための7つのテクニックをご紹介します。
これらの7つのテクニックを取り入れれば、環境にやさしいだけでなく、 家計にもやさしい「エコドライブ」につながります。是非実践してみてください。
テクニック1. 急発進・急加速を控えよう
エコドライブの基本は、やさしいアクセル操作です。急発進・急加速は一気に燃料を消費し、結果としてガソリン代の増加につながります。信号が変わったときや合流するときなど、周囲の交通状況を見ながら滑らかにアクセルを踏み込み、スムーズに加速するよう心がけましょう。
アクセルは「5秒かけて20km/h」程度のイメージで踏むと燃費改善に効果的です。ガソリンをセーブするために是非習慣化しましょう。
テクニック2. 早めのアクセルオフで減速しよう
先の信号や渋滞など、止まることが予測できる場合には早めにアクセルから足を離すと、エンジンブレーキを活用できます。ブレーキをむやみに踏まずに徐々に速度を落としていくことで、不要な燃料消費を抑えることが可能です。遠くの信号をよく見て、赤に変わりそうであればスピードを控えめに調整しましょう。
また、自動車事故防止コンサルタントである一般社団法人日本事故防止推進機構理事長の上西氏は、 「交差点等に侵入する際は、アクセルオフにすることで事故を未然に防げる可能性がある」との見解を伝えています。
アクセルを踏み込んだ状態で交差点に進入すると、ブレーキに踏み変えるまでの時間がロスとなります。この時間が例えば、0.4秒だったとすると、時速50kmで進入した場合、約5mは余計に進んでしまうと指摘しています。節約だけでなく、事故防止にもつながるテクニックではないでしょうか。
テクニック3. アイドリングストップを活用しよう
アイドリング(エンジンのかけっぱなし)は燃料を浪費する原因の一つです。信号待ちや踏切、駐停車時などにエンジンを止めるアイドリングストップを上手に使いましょう。アイドリングストップ機能付きの車であれば積極的に活かしましょう。
機能がない車でも「少し待ちそうだな」というときにはエンジンを切る習慣をつけるとガソリン代の節約に貢献します。始動時の燃料消費増加分はアイドリングの5秒分と同じですから、これ以上アイドリングストップすれば省エネになります。
一方で、アイドリングストップの多用は注意も必要です。短時間の停止で頻繁にエンジンを切り替えすぎるのもバッテリーやスターターに負担をかけることになります。
また、特に交差点での手動アイドリングストップは、エアバッグなどの安全装置が機能しない*ので、先頭車両付近ではアイドリングストップをしないようにするなど十分に注意する必要があります。交通状況や停止時間を考え、安全を最優先に行いましょう。
*アイドリングストップ機能付きの車(アイドリングストップ機構搭載車)の場合は、アイドリングストップ中であってもエアバッグが作動します。
テクニック4. 適正なタイヤ空気圧を維持しよう
タイヤの空気圧が不足すると転がり抵抗がふえ、燃費が悪化します。さらに、タイヤの劣化を早める原因にもなり、乗り心地や安全性も損なわれます。定期的に空気圧をチェックし、指定の数値を維持するようにしましょう。
月に1度はガソリンスタンドなどで無料点検を受けるか、自身で空気圧を測定するのがおすすめです。自宅で乗車前に空気圧をチェックする機器として「エアゲージ」が販売されています。自動車のタイヤバルブキャップを外し、エアゲージの口金を押し当ててメーターを見る機器で、1,000円~2,000円程度で販売されています。活用してみましょう。
テクニック5. 車内の荷物を整理して軽量化しよう
車両重量がふえるほど燃費は悪化します。不要な荷物を積んだまま走行していないか、日頃からチェックし、定期的に整理しましょう。ゴルフバッグやチャイルドシートなど、必要ない時期は降ろして保管するだけでも負担を軽くできます。一般的には、 100kgの荷物を常時載せている場合で約3~5%ほど燃費が悪化するとも言われています。
テクニック6. エアコン・クーラーの使い方を見直そう
冷暖房のエアコンは車の燃費に大きく影響します。エアコンやクーラーを使用するときは、必要最低限の温度や風量に設定するのがおすすめです。特に急激な冷房や暖房を長時間使用すると、燃料消費がふえます。
また、走行中に車内を温めすぎたり冷やしすぎたりすると、体調面にも影響が出やすいので注意が必要です。走り始めは窓を開けて車内の熱気を排出してからエアコンを使うと効率的です。
テクニック7. 運転経路や渋滞情報を事前にチェック
移動前にカーナビやスマートフォンのアプリで渋滞情報を確認し、最適なルートを計画することで走行距離やアイドリング時間を減らせます。なるべく時間帯を選んで混雑を避けられれば、加速・減速の頻度が少ないスムーズな走行が可能になり、結果的に燃費効率が高まります。
Googleマップなどの地図アプリでリアルタイム渋滞情報をチェックし、走行計画を立てる癖をつけましょう。
よくある質問!ガソリン代節約Q&A
ここまで、ガソリン価格が高騰することによる家計への影響、その負担を減らすためのドライビングテクニックについて触れてきました。更なる質問として、「ガソリン代を少しでも安く手に入れたい!」「ガソリン代のかからない車に乗り換えたい!」といった意見もあると思います。
そこで、そんなガソリン代を節約するためのQ&Aをまとめました。
ガソリン代の全体的な価格傾向を知るには?
日本のガソリン価格は、資源エネルギー庁が定期的に発表しています。
毎週水曜日に「石油製品小売り市況調査」の結果が公表され、全国平均価格を確認できます。都道府県による違いも確認することができます。県境にお住まいの方であれば、 県をまたいでガソリン価格が異なることもあるので、日ごろから注意してみておくとよいでしょう。
安いガソリンスタンドを探すには?
ガソリンスタンド検索アプリやウェブサイトを利用すると、近隣のスタンドごとの価格や割引情報がリアルタイムでわかります。
例えば、ガソリン価格比較サイト gogo.gs は、ガソリン価格やガソリンスタンド情報を共有するサービスです。うまく活用してみましょう。ガソリン価格比較サイトのURLは、記事の最後に参考として紹介しています。
ガソリン価格の安い日はある?
一般的にガソリン価格は週末に上がる傾向があり、火曜~木曜あたりが比較的安くなる場合があります。国際市場での原油価格が安定して、円高が進んだ場合もガソリン価格が下がる傾向があるので、普段から為替も意識するようにしておきましょう。
車を買い替えてガソリン代を抑えるには?
車を買い替える際に、燃費を比較することで、長期的なガソリン代を抑えることができます。車を比較する際に次のポイントを整理しておきましょう。
ただし、車にかかる費用はガソリン代だけではありません。自動車選びは、ガソリン代だけではなく、維持費や自動車保険、使用目的など多角的に比較し、自分のライフスタイルに最適な選択をすることが大切です。
ガソリン代を抑えるための短期的な視点だけでなく、長期的な総コストをシミュレーションすることで、家計にやさしい車選びが可能になる点に留意しましょう。
● 燃費性能
燃費性能は車両の維持費に直結します。購入予定の車の燃費(カタログ値)を確認しましょう。カタログ値は、実際の使用状況(市街地、高速道路、混合運転など)に応じて変わるため、実燃費の評判やレビューも参考にすることをお勧めします。
ハイブリッド車(HEV)は燃費が良く、ガソリン代を大幅に節約できます。また、電気自動車(EV)はガソリンを使用しないため、電気代のみで済む点が魅力です。ただし、初期コストや充電設備の有無も考慮する必要があるため、慎重に検討しましょう。
● 使用する燃料の種類
ガソリン車(レギュラーガソリン・ハイオク)、ディーゼル車(軽油)、電気自動車(充電費用)など、使用する燃料によってランニングコストが変わります。軽油はレギュラーガソリンより安価ですが、燃費や維持費全体とのバランスを考慮しましょう。一般的にガソリン車に軽油を入れた場合はエンジン不調や停止、ディーゼル車にハイオク・レギュラーを入れた場合はエンジンが故障するとされています。エンジンに合った燃料を使うようにしましょう。
● 補助金や減税制度
環境性能の高い車(ハイブリッド車、EV、低排出ガス車など)には、エコカー減税や補助金が適用される場合があります。自治体ごとの支援制度も確認しておくとよいでしょう。
ガソリン代の節約で家計にやさしい生活を目指そう
ガソリン価格の高騰が続く中、家計への影響を最小限に抑えるためには、日常の運転習慣や車両の維持に少しの工夫を加えることが大切です。この記事で紹介したテクニックを実践し、エコドライブで、環境にも家計にも優しい生活を目指してみてください。
また、ガソリン代だけでなく、家計全体を見直し、固定費や変動費の節約ポイントを探ることで、より効果的に家計の負担を軽減できます。
ソナミラでは、家計の見直しや節約方法に関するアドバイスを行っています。「家計をもっとうまくやりくりしたい!」とお考えの方は、ぜひソナミラのコンシェルジュに相談してみてください。金融のプロが節約だけでなく、資産運用についてもアドバイスいたします。相談は何度でも無料ですので気軽にご相談ください。
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▼参考
エコドライブついて
出典:一般財団法人省エネルギーセンター「エコドライブ」
石油製品小売市況調査
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「石油製品小売市況調査」
ガソリン価格比較サイト
出典:gogo.gs