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ヒロシさん「僕はたぶん早く死ぬ」キャンプ・保護猫・バンド…攻めと努力の人生戦略

前編のインタビューでは、ヒロシさんのブレイク前後の壮絶な人生経験やソロキャンプとの出合いについてお聞きしました。後編では、現在の仕事や保護猫・あっちゃんとの生活、お金のマイルール、今後の目標などについてお話いただきます。

 

過去の著書では『ひとりでいきる』ことについて語っていたヒロシさん。「ほかの誰かや世の中のために行動したい」と言葉にするようになった背景には、どんな考えや環境の変化があったのでしょうか。

 

また50代を迎えたヒロシさんが、新たにバンドを結成し、活動を始めたのには人生を豊かに生きるための人生戦略が…?自分らしさをあきらめず、いくつになっても努力を続けるヒロシさんが心がける人生のコツも紹介します。

目次


  1. 目標に迷う日々のなかで芽生えたのは、意外にも世の中に良いことをしたいという気持ちだった
  2. 世界の見え方を変えてくれた保護猫あっちゃんとの生活
  3. ヒロシ流のお金にまつわるマイルールとは?
  4. 逃げることは人一倍努力することだから、努力を続けて自分が嘘をつかなくていい仕事をふやしたい

▼生きづらさを乗り越える、ヒロシ流のサバイバル術は「活動の場を変えること」!気になる方は前編へ!

目標に迷う日々のなかで芽生えたのは、意外にも世の中に良いことをしたいという気持ちだった

――現在、ヒロシさんが携わっているお仕事についてお伺いします。メインはやはりキャンプ関連となるのでしょうか。

ヒロシ:僕はそういうカテゴリ分けする必要がよくわからないんです。「ネタをやること=芸人」だと思っていたんですけど、どうも違うみたいじゃないですか。ワイドショーでコメンテーターをやっている人も芸人っていう肩書きでテレビに出てますし。だったら、なんで僕だけカテゴリ分けされるのかなって。ただキャンプで面白いことをやってるだけなんです。『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』(熊本朝日放送)という番組も、僕自身はキャンプ番組とは思っていません。でも、圧倒的にキャンプを主軸にした仕事が多いのは確かですね。

目標に迷う日々のなかで芽生えたのは、意外にも世の中に良いことをしたいという気持ちだった

――確かに、ヒロシさんはご自身が面白いと思われることを追求されているだけで、その線引きはこちらの勝手なイメージかもしれません。そういう意味ではキャンプ以外にも、「THE SPYDER LILLY」としてのバンド活動や愛猫・あっちゃんとの生活など、最近は幅広く活動されていますね。

ヒロシ:売れて見返したいっていうのが強かったから、お笑いだけでやってきたんですけど、だんだんこだわりがなくなってきたんです。前の所属事務所を辞めた後は、どうやって自分が食っていくか、社員や所属のタレントを養っていくかだけを考えていました。辞めたからには前の事務所よりも多く給料を払えるようにしたいじゃないですか。

――事務所の「社長」になられたわけですからね。

ヒロシ:でもその目標がクリアできちゃうと、次は何を目指せばいいのかわからなくなっちゃったんですよ。お金はいるんだけど、そんなにはいらないから。世間には、お金持ちで多額の寄付をしたり、外国に学校を建てたりする人がいるじゃないですか。

――仕事で成功されると、そういう活動をされる方も多いですよね。

ヒロシ:規模は小さめですけど、あの感覚に近づいてるのかなって思ってます。普段はどうせ定食屋でトンカツ食べるとか中古のバイク買うくらいしか、お金使わないですし。

――モチベーションを維持する方法が見つからないということですか?

ヒロシ:そうなんですよ。人生を振り返ったときに、やっぱりバンドが好きだったからそれで売れてみたいという思いが湧いてきたんです。だから、バンドを始めました。売れるのは難しいだろうけど、活動しているのが楽しいじゃないですか。それに、カッコつけてると思われるとアレなんですけど…、世の中に良いことをしたいっていう気持ちが芽生えてきて…。

事務所の社長になった

――まさに成功者じゃないですか!

ヒロシ:自分で成功者っていうのも変なんですけど、成功者ってこういう気持ちなのかなって思ってます。規模は小さいやつですけどね。「独身だし、お金を持ってても死んだらどうする?」という思いがあって、自分の応援したい人や活動にお金を使った方が良いんじゃないか、とか考え始めちゃって。これは、保護猫を飼うようになったから、見えてきた世界なのかもしれません。僕は単純に猫が好きで飼いたかっただけなんだけど、流れで保護猫を迎えることになっていました。

世界の見え方を変えてくれた保護猫あっちゃんとの生活

――それによって世の中の見え方が変わったんですね。

ヒロシ:福岡で拾われた保護猫で、すごくかわいいんですよ。SNSにあげたら、知らない人から「保護猫を飼ってくださってありがとうございます」ってコメントがたくさん来て。最初は「自分が飼いたいから飼ってるだけだよ!」って思ってたんですけど、そういう保護活動をしている人がたくさんいることを知って、自分も協力したいと思うようになっていましたね。20年前までは、金が欲しい金が欲しい、モテたいモテたい、自分さえ良ければいいと思ってたのに…。

――ずいぶんマインドが変わったんですね。著書『ひとりで生きていく』では、「一人で誰とも関わらず生きていきたい」というようなことを書かれていましたけど。

ヒロシ:1人だとお金が入ってきても、そこまで使わないんですよね。一番支払ってるのは税金ですから、それなら寄付した方が良いんじゃないかとも思います。保護猫を買い始めたのをきっかけに、「子どももいないから、俺ってなんのために存在してるんだろう」とか、ちょっと気持ち悪いことを漠然と考えるようになったりもしましたね。具体的にどうしたらいいのかはわからないんだけど、何かやりたい気持ちが出てきてるんです。

世界の見え方を変えてくれた保護猫あっちゃんとの生活

――「ひとりで生きていく」ではなくなっていると。

ヒロシ:1人では生きてるんですけどね、猫もいますけど。ちょっと恵まれない人たちが今より少し幸せになれば良いな、ぐらいの気持ちです。カッコつけだと思われると嫌なんですけど、本当にそう思っちゃうんですもん。

――『ひとりで生きていく』を拝読していたので、猫を飼われたことも少し意外だったんです。1人で完結して、責任を取らなくてはいけない存在を避けていらっしゃるのかと思っていたので。

ヒロシ:1人って言っても猫くらい飼いますよ!もともと犬や猫が好きで興味をもっていたんですけど、お別れを想像すると、自分は立ち直れない気がして難しいかなって思っていました。でもずっと考えていたことなので、タイミングですね。言われてみれば、できるだけ背負う責任を減らしたいと思って生きてはきたかもしれません。でも、『ひとりで生きていく』とか書いてますけど、人間1人では生きていけないですから。

ヒロシ流のお金にまつわるマイルールとは?

――あまりお金は使わないとおっしゃられていましたが、あっちゃんのためには使われてるんじゃないですか?

ヒロシ:いや、必要最低限だけですよ。最初は嬉しくて、水の容器とかいろいろ買ったんですけど、それで終わりです。日々かかるのは、エサと猫用のペットシーツと猫砂と…たまに病院に連れていくくらい。年を重ねたら医療費がかかるとは思いますけど。あとは、僕は家を空けることが多いから、その間に面倒を見てもらっている人に渡すお礼ですかね。あとは、ふるさと納税でもらっているものもあります。

――おトクになるようにがんばってるじゃないですか!

ヒロシ:ふるさと納税で、ペットシーツと猫砂がまとめて届くんです。だから今のところ、エサ代だけですかね。水も水道水だから、本当にお金かかってないんですよね。

――結局、あまりお金は使わない生活を送っていらっしゃるんですね。ヒロシさんが実践されている、お金についてのマイルールはありますか?

ヒロシ:つみたてNISAはやってますよ、「金いらない」って言ってるわりには。結局、お金って使うからなくなるじゃないですか。僕のおすすめしてる買い物のルールはこうです。たとえば欲しい洋服があると、そこの店やブランドの社長の顔を調べるんですよ。イケメンでモテそうだなと思ったら買わないんです。買ったら、この人の会社の利益になって、この人がさらにモテるだけだから、買わない。そうしたら買い物しなくなって、どんどんお金を使わなくなるんです。使う機会が狭まっていくんですよ。

ヒロシ流のお金にまつわるマイルールとは?

――確かに使う機会がなくなりそうです(笑)。逆に、ヒロシさんがここにはお金を使うっていうポイントはありますか?

ヒロシ:本当に使わないですね。2019年頃、ソロキャンプのために買った山も数万円とかですもん。キャンプ道具を買うって言っても、たかが知れてますし。お酒も飲まないので、最近一番使ったのはパチンコかもしれない。昨日も2万円負けて怒って帰ってきましたよ。

逃げることは人一倍努力することだから、努力を続けて自分が嘘をつかなくていい仕事をふやしたい

――ヒロシさんの活動を拝見していると、今が一番満ち足りていらっしゃるように感じます。実際、理想のライフスタイルなどはあるのでしょうか。

ヒロシ:今、欲っていうのがあまりないんです。僕ももう51歳だから、あと9年で60歳。ひと昔前だったら高齢者じゃないですか。19年したら70歳でしょ?昔なら男性の平均寿命にも達する年齢ですよね。そう考えると、あと19年くらいしか生きられないんですよ。

――いやいや、100歳まで生きる人もたくさんいますし。

ヒロシ:僕はたぶん早く死ぬと思うんですよね。そう考えると時間がないんですよ。何か事を成すには、やっぱり10年ぐらいかかるから。その一環としてバンドを始めました。口では「バンドで売れたい」とか言ってますけど、死ぬ間際までやれたら良いなと思ってます。それなりにお客さんがいて、続けられるバンドにするのが夢ですね。あとは、何か世のためになる活動をできたらなって漠然と考えています。あとは自分が嘘をつかなくていい仕事をふやしていきたいという思いもありますね。嫌なんですよ、いろんな人が横から入ってくるの。自分で完結できる仕事をしたいんです。

逃げることは人一倍努力することだから、努力を続けて自分が嘘をつかなくていい仕事をふやしたい。

――ヒロシさんは、自分にもまわりにも正直でいたいという思いを人一倍強くお持ちなんですね。

ヒロシ:それです。でも正直でいると、まわりとうまく付き合っていけないから、こんな人間になっちゃうんですよね。たどり着いた今が一番良い状態ということになりますが、それはそれで不安もあります。「あと19年したら死ぬんだ」とか、「何のために生きているんだろう」とか、訳のわからないことを考え始めちゃうんですよね。まあ、バンドでそれなりにお客さんを呼べて、『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』をもっと全国に広められたら良いですね。面白さは全国区の番組に負けてないと思うので。ほとんど台本がないので、内容は自分が作り出さなきゃいけないんですけど。

――『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』は、ヒロシさんとゲストの芸人さんがただただ自由にやっている様子が最高に面白いです。

ヒロシ:そう思うんですよ。やっぱりいろいろな人が関わると、なかなかことが進まなかったりしますよね。できるだけ少人数で、自分の信用がおけるチームで、仕事をしていけたら良いなとは思いますね。その理想の状態にどんどん近づいているので、もっとそういう仕事をふやしていきたいですね。

――ヒロシさんは紆余曲折あって、ようやくご自身が満足できる場所までたどり着いたわけですが、そういう居心地の良い状態を作るにはどうしたらいいのでしょうか?

ヒロシ:これが本当に難しいんですけど。僕はずっと「逃げる」っていう言葉を使ってて、実際にいろんな場所から逃げてきました。でも、実際は逃げると次に攻めなきゃいけなくなるんですよ。逃げた分、努力しなくちゃいけない。だから、倍キツい。テレビに出なくなった後も、どうにかしなきゃと思って球をいっぱい打つわけですよ。どれかを当てなきゃいけないから、何倍もやんなきゃいけないし、ネタもいっぱい作らなきゃいけないし、キツいですよ。

ヒロシのひとりキャンプのすすめ

――なるほど、確かに…。

ヒロシ:やりたくないことから逃げたら、仕事が一旦なくなるわけじゃないですか。そうしたら、新しい仕事を作らなきゃいけない。やっぱりそれは大変ですよね。だから、どっちを選ぶかなんです。本当にギャンブル、賭けだと思います。僕はそういうふうにしか生きられなかったから、そうしてきましたけど、その人の性格にもよるから、気軽には「会社辞めちゃえばいいじゃん」とは言えないですよね。

――では、今、なかなか思い通りに生きられず悩んでいる人にアドバイスをするとしたら、なんて声をかけますか?

ヒロシ:僕だったらですよ?もう精神的に病むくらいだったら「辞めりゃあ良い」と思うし、何の楽しみもないんだったら「辞めた方が良い」と思う。でも家族がいたら、それも難しいのかなぁ。だから、結婚は不自由になるんですよ!僕も結婚してたら、今もテレビの通販番組とかで好きでもないものを勧めていたかもしれない。でも、それを僕は耐えられなかったから。どちらを選ぶかはあなた次第なんです。正直リスクは大きいです。でも、人生何が正解かはやってみないとわからないですから。

最後に
  • 取材・文:末光京子
  • 撮影:橋本千尋

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