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浪費癖をなおして“ため体質”になるには?浪費の防ぎ方・コツを解説

給料が入ったと思ったら買い物や食事、イベントにつぎ込んでしまう。クレジットカードの引き落としがあると口座は空っぽに…そんな「浪費癖」にあなたは悩んでいないでしょうか。

浪費癖は「なおせないから仕方ない…」と思っている人もいるでしょう。しかし、浪費癖は意識的な行動や習慣を取り入れることによって改善が見込めます。

当記事ではFP1級の柳沢が、浪費癖のある人の特徴やなおし方、なおすときに意識したいポイントを解説します。

目次


  1. 浪費癖に気づくには?
  2. 浪費癖をなおすには? すぐに実行できる5つの対策
  3. 浪費癖の改善で意識したいポイント
  4. 浪費癖の解消や家計の見直し、専門家にも相談しよう!

浪費癖に気づくには?

浪費癖に気づくには?

以下は、浪費癖があるかどうかを判断できるチェックリストです。当てはまる数が多いほど、浪費癖の傾向があると言えます。

  • モノがほしいというより、お金を消費することそのものに快感を覚えたり、ストレス発散方法として確立していたりする
  • 一度も使ったことがないモノや着たことがない服が家にあふれている
  • 「期間限定」「セール」などの宣伝文句に弱い
  • ブランド品や高級品に目がなく、人に見せびらかせたい欲求が強い
  • クレジットカードや電子マネーの利用料金に無頓着で把握していない(明細を見ていない)
  • 「小腹が空いた」「時間つぶしに」などの大した用事もないのにコンビニに立ち寄る、またはネットサーフィンをする
  • ライフプランや家計などのお金に関するスケジュールを組むことに興味がない
  • スマートフォンアプリへの課金やサブスクリプションの利用が多く、具体的な金額を把握していない
  • 食事は外食や宅配で済ませる
  • 自分をよく見せるために良いモノを買ったり不必要に奢ったりする

上記のチェックリストは、浪費癖のある人の特徴であると同時に浪費の原因です。「自制心があまりなく自分に甘い」「お金の管理に無頓着」「プライドが高く見栄っ張り」といった人が、浪費癖を持つ傾向にあります。

浪費癖につながる行動や原因を把握することが、浪費癖改善の第一歩です。

浪費癖をなおすには? すぐに実行できる5つの対策

浪費癖をなおすには? すぐに実行できる5つの対策

心理面や性格が反映されるため、浪費癖をなおすのは難しいと考えてしまうかもしれません。しかし、浪費癖は自身の行動や習慣・意識づけによって改善できる可能性があります。

浪費癖をなおすために、すぐに実行できる主な対策は次の5つです。

  • 家計や持ち物を見直す
  • 予算計画や将来計画を立てる
  • 誘惑を避けるようにする
  • 物理的に浪費できないようにする
  • 一呼吸置いてから購入する

それぞれの詳細を見ていきましょう。

家計や持ち物を見直す

日々の家計や持ち物の見直しは、浪費癖対策の基本です。自分の無駄遣いの原因がわかれば、改善点が見つかりやすくなります。

収支を見直すときは、家計簿アプリや家計簿などを使って、一定期間の収支をまとめるのがおすすめです。

チェックするときは、利用金額だけでなく内訳までしっかり確認しましょう。余計な固定費や不必要な高価なモノへの出費を目で見えるようにすれば、自分の浪費癖度合いがどの程度なのかを実感できるはずです。キャッシュレス決済や、クレジットカードの明細も確認してください。

「毎日財布の中の金額を確認する」といった簡単なことでも、まずは始めてみるのが大切です。

予算計画や将来計画を立てる

あらかじめ1か月間などの決まった期間で使える予算を設定しておき、予算計画内で出費を抑えられるようにしましょう。基準を決めれば目標も定まり、具体的な行動に移しやすくなります。

もし予算自体に目的意識を持てない場合は、将来に向けた計画を立ててみてください。「◯歳までに〇〇万円のマイホームを買う」「子どもを大学に入れる」などです。

将来計画を設定することで、このまま浪費すれば達成できない可能性があることを明確にできます。具体的に数値化することで、初めて危機感を持つ人も少なくありません。

予算計画や将来計画を詳細に立てるには、今後起こりうるイベントやイベントにかかる費用を書き出した「ライフプラン表」や「ライフイベント表」を基に、具体的な収支や貯蓄残高を記入するキャッシュフロー表の作成がおすすめです。

自分だけでは難しいと感じる場合は、ライフプラン設計の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)への相談してみてください。

誘惑を避けるようにする

浪費癖がなおらない原因として、お金を消費させる誘惑がある場所へ自分から出向いていることが考えられます。色彩や匂い、ビジュアルなど五感を刺激するモノと出合うと、購買意欲が余計に刺激されてしまいます。

店舗やネットショップでは、ザイアンス効果(単純接触効果)や希少性の原理などの購買意欲を刺激する心理効果を狙った、さまざまな広告や宣伝文句を掲載しています。

売り手は顧客へあえて衝動買いを起こさせる工夫をしているので、誘惑になる要素を避けることが、衝動買いを抑えることにつながるのです。

そのため、商品やサービスが直接目に入るウィンドウショッピングなどの趣味は控えるとよいでしょう。

また、ネットショップの巡回なども衝動買いの原因です。スマートフォンの利用自体を抑えれば、ネットサーフィン中に表示される広告が目に入ることも避けられます。

物理的に浪費できないようにする

浪費を抑えるコツとして、物理的に出費を抑える仕組み作りがあります。次のような方法です。

  • 予算期間ごとに封筒を準備し、封筒内に予算金額分だけを入れて使うようにする
  • クレジットカードやキャッシュレス決済は必要なとき以外には持ち運ばない、使わない
  • 銀行口座の残高以上は使えないデビットカードを利用する
  • 定期預金で貯蓄し、満期になるまで引き出せないようにする
  • 家族がいる場合は、家族に管理を協力してもらう

一呼吸置いてから購入する

衝動買いを抑えるには、購入する前に一呼吸置いてから、あらためて買うかどうかを検討するのがおすすめです。

購入直前は期待感などの興奮によってドーパミンが脳内に出ており、普段よりも購入意識が高くなっています。そこで、いったん間を開けることで興奮状態を落ち着かせ、冷静な判断ができるようにします。

一呼吸置く方法として簡単かつおすすめなのは、次の通りです。

一呼吸置く方法
その場では買わない

・2~3日経ってからあらためて検討し、それでもほしいモノだけを買う

・数十分程度でも商品から物理的に離れ、商品とはまったく関係ないことを考える

購入前に商品を観察・比較する

・商品の観察や他のモノとの比較を行い、デメリットまで洗い出した上で納得できるか考える

・購入予定のモノ以外にも意識を向け、客観的な思考を保つ

ただし一呼吸置くといっても、カフェなどでコーヒーを飲むのはあまりおすすめしません。アメリカのサウスフロリダ大学のディパヤン・ビスワス博士の研究によると、興奮剤でもあるカフェインが脳内にドーパミンを放出させ、購入意欲の向上と自制心を低下させると発表されています。

その結果カフェインを接種していない人よりも、購入金額が約50%、購入商品数が約30%増えることがわかりました。

買い物前や買い物の合間にカフェインを摂取する際は量に気を付けるなど、少し気に留めてみるとよいでしょう。

浪費癖の改善で意識したいポイント

浪費癖の改善で意識したいポイント

浪費癖を改善したいときは工夫を凝らすだけでなく、取り組みそのものへの意識・考え方を変えることも大切です。浪費癖を改善したいときに意識したい、3つのポイントを解説します。

ゆっくり改善を図る

浪費癖の改善は、一気にではなくゆっくり進めることが大切です。強い自制は、ダイエットのリバウンドのような反動につながるおそれがあります。

極端な行動は、ストレスを増加させたり、別のメンタルに影響を及ぼす不調に陥らせたりする可能性につながります。また、完璧を求めすぎてうまくいかなかったことが失敗体験となり、浪費癖改善意識の低下やストレス蓄積の原因になるおそれもあるでしょう。

「買い物前に買うモノを決める」「1日の出費をレシート裏にメモする」「家計簿アプリで見える化から始める」といった、小さく始めやすい行動から進めることを意識してください。

思い切って職場や住居の環境を変える

浪費を抑える工夫をしても、原因となっているストレスを根本的に取り除かないと浪費癖がなおらない可能性があります。

たとえば仕事関係がストレスの原因なら、可能であれば異動の申し出や転職も視野に入れてみましょう。長時間の通勤や満員電車がつらいのであれば、居住地を変えるといったことも根本的なストレス解消につながるかもしれません。

物理的に環境を変えるのが難しい場合は、自分の生活環境を変えるのが効果的です。

「内臓に負担がかかる食事を避ける」「スマートフォンを見る時間を減らす」「軽い運動をする」などの体へのストレスを軽減する工夫や、「相手に期待しすぎない(相手を無理に変えようとしない)」「新しいコミュニティや趣味を見つける」などの心的ストレスへの対策を取り入れてみましょう。

FPや医療機関の利用も検討する

環境や心理状態によっては、自分1人の工夫だけで浪費癖を克服するのが難しいケースも考えられます。もし自分だけでは困難だと判断したときは、FP(ファイナンシャルプランナー)などのお金の専門家や、医療機関への相談を検討しましょう。

FPであれば、豊富なお金の知識やライフプラン設計の実務経験などを活用し、家計見直しや具体的な節約案の立案などのサポートをしてくれます。買い物への強い依存が疑われるときは、医療機関の専門外来やカウンセリングを利用することで症状が改善できる可能性があります。

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浪費癖の解消や家計の見直し、専門家にも相談しよう!

浪費癖の解消や家計の見直し、専門家にも相談しよう!

浪費癖の改善には、その原因や適切な対策を知ることが欠かせません。少しずつ、ゆっくり行動に移して改善を目指しましょう。

「浪費癖をなおせない自分は駄目な人間だ…」と1人で悩まず、さまざまなアプローチからゆっくり改善に取り組んでみるとよいでしょう。

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