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元国税局の芸人・さんきゅう倉田さんが実践する貯金と収支管理のハナシ

さんきゅう倉田さんアイキャッチ前編

元東京国税局職員から芸人に転身するという、異色の経歴をもつさんきゅう倉田さん。芸人としての活動に加え、豊富なお金の知識を生かして、メディアでの連載記事や書籍の執筆、講演活動など幅広く活動されています。 そんなさんきゅう倉田さんは、いつ頃からどんな考え方で資産形成に取り組まれてきたのでしょうか。現在に至るまでの経緯と、収支の管理や貯金など、お金に対する考え方について伺いました。

目次


  1. 国税局職員から芸人の道へ。「不安があったら芸人は続かない」
  2. 貯金は固定費として考えよう
  3. 生活費は週単位で管理して、家計簿アプリを活用しよう

国税局職員から芸人の道へ。「不安があったら芸人は続かない」

――さんきゅう倉田さんは大学卒業後、東京国税局に勤務され、退職してお笑い芸人の道に進まれたという異色の経歴をおもちですよね。東京国税局では、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

さんきゅう倉田:最初は書類の受付や処理といった内部事務を経験しました。その後、法人課税部門という部署に配属になり、主に中小企業の法人税の調査を担当していました。

――法人税の調査とは、具体的にどんなことをされるのですか?

さんきゅう倉田:実際に会社に伺って帳簿を拝見し、誤りがないかを確認します。誤りにもいろいろあって、単なるミスもありますし、意図的に不正をしていることもあるんです。もし誤りがあれば修正申告といって、税金の申告をやり直してもらっていました。

――その後、東京国税局を退職され、お笑い芸人の道に進まれたのはなぜですか?

さんきゅう倉田:国税局の仕事はやりがいがありました。ただ、もっと面白いことがしたいという想いがあり、芸人の道を選んだんです。それで、国税局を退職した翌日にはNSC(NSC吉本総合芸能学院)に入学を決めました。

さんきゅう倉田さんインタビューカット

――生活が大きく変わったわけですね。

さんきゅう倉田:そうですね。養成所ではネタ見せや漫才、コント、ダンス、発声などいろいろな授業を受けました。卒業後は吉本の芸人としてデビューし、劇場に出ていくことになりました。

――芸人という職業は、売れるまで収入がなかなか安定しないイメージがあります。

さんきゅう倉田:僕も最初の6、7年くらいはアルバイトをしながら活動していました。少しずつ仕事が増えてきたのでアルバイトをしなくてもよくなり、今に至ります。何か番組で跳ねてそこから一気に売れたわけではなく、少しずつ小さな積み重ねでやってきた感じですね。

――将来への不安などはありませんでしたか?

さんきゅう倉田:それはなかったです。周りの芸人も将来への不安はもっていないと思います。というか、不安があったら芸人は続けられないんです。気にしていたら、どこかで就職すると思うんですよね。でも就職していないということは、今芸人をやっている人たちは将来について不安だとは思っていないんじゃないでしょうか。

――さんきゅう倉田さんは、人生設計を綿密に立てるタイプですか?

さんきゅう倉田:僕は人生設計を立てるタイプではないですね。昔からあまり先のことは考えずに生きてきました。もちろん、国税局を最初から辞めるつもりだったわけじゃなくて、定年まで勤め上げるんだろうなと思っていましたよ。もし、そのまま公務員を続けていたら、今よりもう少し人生設計を立てていたかもしれません。何歳で結婚して、何歳で家を買って……とか。でも、国税局を辞めた時点でそういうライフプランは白紙になりましたね。

貯金は固定費として考えよう

――では、資産形成についてはいつ頃から考え始めていましたか?

さんきゅう倉田:最初の資産形成でいえば、もう子どもの頃からずっと貯金はしていました。とくにきっかけがあったわけでもなく、それこそ息を吐くようにお金をためていました。それから今に至るまで、資産形成はずっと続けています。さっき言ったように、芸人になってからはとくに人生設計を立ててはいませんが、だからといって預貯金を増やさなくていい理由にはなりませんから。

――子どもの頃から貯金を当たり前のこととして習慣にされてきたんですね。資産形成について、今はどのような考え方で行っているのでしょうか。

さんきゅう倉田:生活に必要な分のお金を確保したうえで、それ以外は投資にまわしています。僕は今のところ、とくに大きな買い物やライフイベントの予定がないので、貯金については200~300万円もあれば十分なんです。今後、結婚したり子どもができたりすると必要なお金が増えるので、キャッシュにまわす分を増やすことになると思います。

さんきゅう倉田さんインタビューカット

――必要な金額を考えたうえで、資産形成をすることが大事だと言えそうですね。

さんきゅう倉田:そうですね。目標額を決めるには、自分や家族の人生がどうなっていくのかをまず考えて、そこから逆算して資産形成を行うといいと思います。そうでないと、いくらお金を貯めればいいのかわからないと思うので。それが難しい場合は、とりあえず今できる限界まで預貯金にまわすお金を増やすのがいいと思いますよ。

計画を立てなくてもお金を貯められる人もいますが、収入と支出がギリギリの人はやはりしっかりと計画を立てたほうがいいですね。とくに貯金できない人にありがちなのが、収入から支出を引いて、余った分を貯金しようとするパターンです。これではお金は貯まりません。

――では、お金を貯めるにはどうすればいいのでしょうか。

さんきゅう倉田:収入からまず貯金を引いて、残ったお金を支出にまわす必要があります。そうするには、毎月いくら貯金するのかを決めておかないといけません。そこで、さっきの計画性が大切になるんです。将来を考えて、数年後にこれくらいのお金が必要だとわかったら、そこから逆算して毎月いくら貯金すべきなのかがわかるはずです。

――ある意味、固定費として貯金をするということですね。

さんきゅう倉田:そうです。場当たり的に貯金するのではなくて、ちゃんと計画を立てて貯めたほうがいいですね。いつもぎりぎりで生活している人や貯金ができない人というのは、貯金の仕方をいい加減にしていることが多いんです。

生活費は週単位で管理して、家計簿アプリを活用しよう

――支出する分のお金については、どのように考えて管理すればいいでしょうか。

さんきゅう倉田:僕自身は、アルバイトを辞めたばかりの頃はとくに生活が苦しかったので、なるべく支出を抑えつつ、毎週の予算を細かく計算して決めていました。たとえば、当時は毎月の収入が20万円くらいだったので、そこから家賃や光熱費、貯金などの固定費を引いて、その残りを4等分するんです。すると、だいたいひと月は4週間なので、1週間で使えるお金が明確になるわけです。

――なるほど、月単位ではなく週単位で考えるんですね。

さんきゅう倉田:そうです。1か月単位だと支出の予定って立てにくいと思うので。月に10万円使えるとなっても、いつどんなふうに使うのかイメージしにくい。でも、1週間単位で考えれば、たとえば金曜の夜に「今週はかなり支出を抑えられたから、土日はおいしいものでも食べに行こう」みたいにやりくりできます。

――収支管理を行うには、紙の家計簿やアプリなどが一般的だと思います。さんきゅう倉田さんは、どのように管理されていますか?

さんきゅう倉田:僕はアルバイトをしていた頃からずっと、家計簿アプリを使っています。紙の家計簿と違って、アプリはスマホさえあればいつでも確認したり入力したりできるのがメリットです。レジでお会計をしたら、その場ですぐ入力できますから。紙の家計簿ではこうはいきません。1日出かけて何回もお金を使って、それを家に帰ってからまとめて記入するのって面倒です。何にいくら使ったか覚えるのも大変だし、レシートをもらっても邪魔ですからね。

さんきゅう倉田さんインタビューカット

ーー確かに、アプリのほうが手軽に管理できそうですね。

さんきゅう倉田:それに、アプリなら収支の計算も自動でやってくれて、グラフで見ることもできます。さらに、クレジットカードや金融機関との連携機能もアプリならではのメリットです。クレジットカードでいくら使ったのか、今いくら預金があって、今月どこからどれくらい振り込まれたのか、といった情報が常にわかるのは便利ですよね。

とくに僕は個人事業主でいろいろな会社と仕事をするので、振込のタイミングが一定ではないんです。振込がある度に銀行に行って確認するのは大変。その点、アプリなら金融機関と連携しているので、入金されたらすぐにお知らせがきて把握できます。

――それは便利ですね。複数の銀行口座をもっていても、1つのアプリで一元管理できるのでしょうか。

さんきゅう倉田:できますよ。僕自身も口座は2つに分けて運用しています。1つは貯金用の口座で、1つは支出用の口座です。貯金ができない人は、口座を2つに分けましょう。

ついでに言うと、貯金分のお金は最初から貯金用の口座に振り込んでもらうといいですよ。実は、会社によっては給料を複数の口座に分けて振り込んでもらえるんです。

――それは知りませんでした。はじめからそれができれば楽ですね。

さんきゅう倉田:はい。多いところだと給料を3つの口座に分けて振り込んでくれる会社もあるみたいです。それができない場合は自分でやるしかないですが、いずれにしても口座を分けて、どこまでが貯金でどこまでが支出用なのかをはっきりさせなければ、貯金を続けるのは難しいと思います。

さんきゅう倉田さんイメージカット
  • 取材・文:山田井ユウキ
  • 撮影:井手勇貴

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ソナミラ株式会社 金融商品仲介業者  関東財務局長(金仲)第 1010号

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