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ロボアドバイザーと投資信託はどっちがいい?違いについても解説

ロボアドバイザーの「ロボ」とは、人工知能(AI、Artificial Intelligence)のことを指し、ロボアドバイザーとはAIに投資を任せられるサービスです。ただ、投資をAIに任せるとなるとリスクがあるのではと不安に感じる方もいるかもしれません。この記事では、ロボアドバイザーのメリットや注意点、そして同様に投資をプロに任せられる投資信託との違いについても解説します。

 

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目次


  1. ロボアドバイザーとは?
  2. 投資信託とは?
  3. ロボアドバイザーと投資信託の違い
  4. ロボアドバイザーをおすすめできる方
  5. ロボアドバイザーの注意点
  6. 忙しい方や投資初心者はロボアドバイザーがおすすめ

ロボアドバイザーとは?

ロボアドバイザーとは?

ロボアドバイザーとは、AIを使った投資に関するサービスのことで、証券会社や金融機関がサービスを提供しています。自分がどのような商品に投資してよいのかわからない、あるいは自分に合った資産配分がわからないという場合も、ロボアドバイザーを利用すれば、おおよその目安を示してもらえます。

アドバイス型と投資一任型

ロボアドバイザーは、大きく「アドバイス型」と「投資一任型」の2つに分けられます。アドバイス型は、自身の年収や保有資産、投資経験、リスク許容度などを入力すると、最適な資産配分が提示されます。ただし、アドバイス型はそこから割り出されたリスク許容度をもとに、実際の商品の買付は自分でしなければなりません。

リスク許容度とは、損失が発生したときにどこまでの損失なら許容できるかという度合いのことです。投資で大きなリターンを得るためには、大きな損失が出る可能性もあることを許容する必要があります。

投資一任型はロボアドバイザーから提示されたアドバイスをもとに、実際の商品の買付まで行ってくれるタイプです。相場の変化によって、資産配分の変更(リバランス)までしてくれる場合もあります。

アドバイス型は手数料が無料のものがほとんどですが、投資一任型は手数料がかかるのが一般的です。

投資信託とは?

投資信託とは?

ロボアドバイザーが提案する投資対象の多くは、ETF(上場投資信託)を含めた投資信託です。投資信託は多くの投資家から集めたお金を、投資のプロであるファンドマネージャーが運用する商品です。投資信託は、「商品の分散」と「時間の分散」の効果が働くため、投資のリスクを抑えられる可能性があります。以下、投資信託の商品の分散と時間の分散のメリットについて解説します。

商品の分散

投資では、まとまった金額を1つの商品に投資するよりも、値動きの特徴が異なる複数の商品に投資をした方がリスクを抑えられます。これを「商品の分散」と言い、投資信託では国内外のさまざまな株式や債券、不動産などへ分散して投資しています。

また、複数の投資商品を選ぶには、それぞれの商品に対して適切な知識が必要になりますが、投資信託は商品選定もファンドマネージャーが行います。

投資信託を1つ選ぶだけで、商品の分散の効果が働き、かつ商品選定もファンドマネージャーが行うため、商品選びに手間がかかりません。

時間の分散

投資信託のリスクを抑えるには、購入時期を分散させることも有効で、これを「時間の分散」と言います。購入時期を分散させる方法の一つに積立投資があります。積立投資とは、毎月1万円、2万円のように定期的に商品を買付することを指します。

投資信託のように値動きのある商品は、購入時期を分散させることで平均購入単価を平準化させることができます。

ロボアドバイザーと投資信託の違い

ロボアドバイザーと投資信託の違い

投資信託は各投資信託の運用方針に基づき、ファンドマネージャーが分散投資を行います。

一方、ロボアドバイザーはさまざまな質問から本人のリスク許容度を割り出し、それに見合った資産配分を提案するものです。つまり、投資信託も含めた金融商品について、どのような特徴の商品をどれくらいの割合で保有したらよいのか、一人ひとりに提案してくれます。

自分のリスク許容度を測るのは簡単ではありません。ロボアドバイザーは、どのような商品にどれくらい投資をしてよいのかわからない投資初心者に向いていると言えるでしょう。

手数料体系の違い

投資信託はプロに運用を任せるという特性上、信託報酬がかかります。また商品によっては売却時に信託財産留保額という手数料がかかる場合もあります。

一方、ロボアドバイザーは、アドバイス型なら基本的に手数料はかかりませんが、投資一任型の場合、手数料がかかります。ただしその手数料は、信託報酬ではなく利用手数料という位置づけです。ほかにも預かり資産額に応じて手数料が変動するロボアドバイザーもあります。

リバランスの違い

分散投資を長く継続していると、商品によって収益と損失にバラつきが出るため、当初決めた資産配分が崩れてしまうことがあります。このように当初の想定と変わってしまった資産配分を見直すことを「リバランス」と言います。

投資一任型のロボアドバイザーの中には、このリバランスを自動的に行ってくれるものがあります。ただし、投資信託にもあらかじめ決めた一定の資産配分を維持したり、経過年数に応じて徐々に資産配分を変化させたりして、リバランスが行われる商品もあります。

商品選びの違い

投資信託は、自分のリスク許容度を自分で把握したうえで、自分のリスク許容度に最も近いものを選ぶのが一般的です。

一方、ロボアドバイザーはさまざまな質問から、最初に自分のリスク許容度を測定するところからスタートします。その後は投資一任型であれば、実際に商品の買付まで行われますが、アドバイス型は自分で商品を選定しなければなりません。

ロボアドバイザーをおすすめできる方

ロボアドバイザーをおすすめできる方

ロボアドバイザーはどのような方に向いているのでしょうか? ロボアドバイザーをおすすめできる方の特徴について解説します。

忙しくて投資についてゆっくり考える時間がない方

ロボアドバイザーは、投資の必要性はわかっているけれど、じっくり投資について考える時間がないという方に向いています。

また、ロボアドバイザーは長期投資を前提としているため、毎日、株価などをチェックする必要もありません。ただし、定期的なリバランスは必要です。

リスクを抑えて投資をしたい方

リスクを抑えて投資をしたい方は、ロボアドバイザーが向いています。ロボアドバイザーは、本人のリスク許容度に合った資産配分を提案し、それにふさわしい金融商品で運用するサービスです。基本的に投資信託で運用するため、商品の分散投資効果が働き、積立投資をすることで時間の分散効果も得られます。

長期的な目標で投資をしたい方

「投資一任型」のロボアドバイザーの場合、リバランス機能があり、自動的に資産配分を調整してくれます。また、投資信託の魅力である複利効果も得られます。長期的な目標があり、かつ「長期・積立・分散」でリスクを軽減したい方には、「投資一任型」のロボアドバイザーがおすすめです。

ロボアドバイザーの注意点

ロボアドバイザーの注意点

ロボアドバイザーはAIが資産配分の提案を行い、投資一任型なら買付まで任せられますが、元本保証がないのは一般的な投資商品と同様です。元本割れリスクがあることは心得ておきましょう。

また、ロボアドバイザーが運用する商品は、販売会社によってNISAの対象ファンドに含まれていない場合があります。なおNISAとは、少額投資非課税制度のことであり、投資の利益に対して税金がかからない制度です。より効率的に資産をふやしていきたい方は、ロボアドバイザーが運用する商品がNISA対応になっているか事前に確認をしましょう。

忙しい方や投資初心者はロボアドバイザーがおすすめ

忙しい方や投資初心者はロボアドバイザーがおすすめ

ロボアドバイザーとはAIを活用して個々の投資家のリスク許容度を診断し、資産配分の提案をしてくれるサービスのことです。ロボアドバイザーには、「アドバイス型」と「投資一任型」の2種類があり、投資一任型であれば、自分に合った資産配分の提案だけでなく、実際の買付まで行われます。

忙しくて投資にかける時間がない方や投資初心者は、ロボアドバイザーの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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