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30代の保険見直し意識調査|必要性は?見直しのタイミングとポイントを解説

目次

「このままでいいのかな?」

30代に差しかかると、ふと頭をよぎるお金の不安。結婚、出産、住宅購入など人生の節目を迎える中で、家計の見直しや将来への備えが気になり始めた方も多いのではないでしょうか。特に生命保険は、その必要性が十分に理解されていないと、家計を圧迫するものと捉えられがちです。それでも、実際に見直したことがある人はわずか4割にとどまっています。

この記事では、30代の男女を対象にソナミラ株式会社が独自で行った最新の保険見直し意識調査をもとに、なぜ見直しが進まないのか、そしてどんな時に見直しを考えるべきなのかを読み解きます。

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30代で保険見直しをする必要はあるのか

チェックリスト

「保険見直し」とは、一度契約した保険の内容を見直し、必要な保障額に過不足がないか、支払っている保険料に無理はないかを再確認するプロセスのことを言います。

一度じっくり考えて保険に加入したとしても、その後の人生の変化により収入や支出、必要な保障が変わることがあります。生命保険の契約は一般的に長期となるため、生活状況が変われば見直しが必要な場合も多いのです。

保険の見直しを検討すべきタイミングは人それぞれですが、一般的には更新時期や、年齢を重ねて健康状態に変化があった時が重要なポイントとなります。特に定期保険の場合、満期を迎える前に将来の保険料の変動を考慮することが大切です。

また、終身保険には更新がありませんが、ライフスタイルの変化に応じて保障内容を見直すことで、より適した保障を受けることが可能です。
では、30代ではどのくらいの人が、保険の見直しを行っているのでしょうか。

30代の6割が“現状維持”という実態

保険を見直しした経験

30代(N=195)を対象とした調査によると、生命保険の加入者のうち、60.5%が「生命保険の見直しをしたことがない」と回答しており、30代の半数以上が保険の現状維持を選択していることが明らかになりました。これは、全年齢層(N=1,101)における「見直しをしたことがない」割合の48.3%を大きく上回る結果であり、30代が特に保険の見直しに踏み出せずにいる傾向が強いことが伺えます。

この高い「現状維持」の割合だけを見ると、「30代にとって保険の見直しは本当に必要なのか?」という疑問を抱くかもしれません。しかし、この数値の背景には、「必要性を感じていない」というよりも、見直しに対する様々な障壁や困難さが存在している可能性が高いと考えられます。

相談の難しさに直面!保険見直しに踏み出せない理由

保険の見直しで「難しい」と感じたこと

実際に保険の見直しを経験した30代を対象に、見直しを「難しい」と感じた点について尋ねた調査では、多くの共通する課題が浮き彫りになっています。

最も多くの30代が困難と捉えているのは、「保険の種類が多くてわかりづらい」と「現在の保険が良いのか悪いのか判断できない」という点で、それぞれ47.0%が回答しています。これは、保険商品が複雑で、自身の現在の契約がライフステージやニーズに合致しているのかを客観的に評価する基準が不明確であるという、根本的な問題を示唆しています。

さらに、30代の37.9%が「専門用語が難しい」と感じており、保険特有の専門知識や業界用語が理解の妨げとなっている実態も浮き彫りになっています。また、31.8%が「どこで相談すればよいか分からない」と回答しており、全年齢層(15.8%)との乖離が一番大きい項目となっています。

30代は様々なライフイベントが発生する中で、相談時間を捻出することが難しいことが想像できます。限られた時間の中で、信頼できる相談先や情報を見つけにくいことも、見直しが進まない大きな一因と考えられます。

担当者からの説明が分かりづらいと感じる30代も7.6%存在するものの、全体的には「商品自体の複雑さ」と「自己判断の難しさ」、そして「相談先の不明瞭さ」が、多くの30代が見直しに踏み出せず、結果的に現在の保険を維持せざるを得ない状況にある主要な理由であると推察されます。

保険見直しの方法を知らないことで、多くの30代が定期的な見直しの機会を逃しています。注意点として、見直しの際は現在の契約内容を詳しくチェックし、解約によるデメリットがないか慎重に検討することが重要です。また、新しい保険への変更前には、健康状態や持病の告知が必要になる場合もあるため、注意が必要です。

▶【関連記事】生命保険見直しの注意点とは?適切なタイミングや損しないためのポイントを解説

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ライフイベントで高まる家族への備え

保険の見直しにつながったライフイベント

では、保険の見直しを行った30代は、どのようなライフイベントがきっかけで見直しを始めたのでしょうか。30代が生命保険を見直すきっかけとなる最も大きな要因は、自身のライフイベントの変化であることが、調査データから明確に示されています。特に、「結婚」と「出産」は、30代が保険を見直す動機として圧倒的な割合を占めており、それぞれ見直し経験のある30代の回答者の22.7%がこれらのライフイベントを契機に見直しを行ったと答えています。

これは、全年齢層の「結婚」(14.2%)や「出産」(13.0%)といった回答と比較しても高く、30代が人生の節目において、自分だけでなく「家族」という存在への責任感や、将来への備えを強く意識する傾向にあることを浮き彫りにしています。

結婚は、独身時代とは異なり「家族」という単位を形成し、配偶者の生活を守るという新たな責任を生み出します。さらに出産を経験すると、子どもの成長に伴う教育費や、万が一の事態が発生した際の生活費など、新たな経済的負担とリスクが具体的に認識されるようになります。

これらのライフイベントは、単に家族が増えるという喜ばしい変化だけでなく、現在加入している保険が万が一の際に家族の生活をしっかりと保障できる内容になっているか、将来の不確実性に対して十分な備えができているかといった視点から、見直しを行う喫緊の必要性を生み出すのです。

「住宅購入」も、30代にとっては見直しにつながる重要なライフイベントの一つであり、16.7%がこれをきっかけとしています。住宅ローンを組む際には団体信用生命保険への加入が求められることが多く、また、万一の際に残された家族が住宅ローンの返済に困らないよう、保障内容を見直す意識が高まるためと考えられます。

さらに、「配偶者との離婚や再婚」を機に見直した30代も1.5%いて、家族構成の変化も保険見直しに影響を与える要因となっています。

これらのデータは、30代が人生の大きな転換期において、自分だけでなく「家族」という大切な存在を守るために、保障内容や保険料のバランスを再評価しようとする強い意欲を持っていることを物語っています。ライフイベントがもたらす家族への責任感の高まりこそが、30代の保険見直しを促す最も強力な原動力であると言えるでしょう。

就職や転職、独立といったキャリアの変化も見直しの重要なタイミングです。就業環境の変化により収入が変わったり、就業不能リスクに備える必要性が生じる場合があります。また、定年退職を迎える親の存在も考慮すべき要素です。将来的に介護や医療費の負担が発生する可能性があり、家族全体のライフプランを考慮した保障設計が求められます。

また、教育資金の準備も含め、子どもの大学進学や結婚といった将来の費用を見据えた保険選びが重要になってきます。

30代は家計不安も保険見直しを後押し

保険の見直しに影響を与える社会的・経済的な不安

先ほどは、30代の保険見直しがライフイベントをきっかけとして検討されていることを示しました。一方で、ライフイベントとは関係のない外部の要因によって、保険見直しが進むことも考えられます。

例えば、メディア等で公的年金に関する不安が取り上げられれば、当然老後資金準備に対する心配が高まっていきます。その結果、保険の見直しを通じて老後資金も準備したいというニーズが生まれると考えられます。30代では、どのような外部要因が保険見直しにつながっているのでしょうか。

収入ダウンで保険料が重荷に感じている可能性

30代の保険見直しに影響を与える外部要因として、見直し経験のある30代が最も多く挙げたのは「給与の増減」で48.5%でした。

これは全年齢層の32.4%と比較しても高い割合であり、30代が自身の収入の変動に対し、より敏感に反応し、家計への影響を懸念している実態が浮き彫りになっています。

給与の変動は、日々の生活費や将来の貯蓄計画に直接的な影響を及ぼし、固定費である保険料が家計の重荷となることも考えられます。特に収入が減少した場合、家計を圧迫する保険料を見直すことで、経済的なゆとりを確保しようとする意識が高まります。

また、「社会保険料の上昇」を不安要因と捉える30代も40.9%に上っています。

会社員が支払う社会保険料の推移

 上記グラフのように、医療保険料や厚生年金保険料はじわじわと上昇を続けています。30代からすると、今後の社会保険料の負担増は生活の質を脅かすものと捉えられているかもしれません。

そのため、家計に直接的な影響を及ぼす要因として強く認識されるようになります。社会保険料の増加は手取り収入の減少に直結するため、保険料を含めた固定費の見直しが急務となるケースが多いと考えられます。

将来の不安にも影を落とす

これらの経済的な不安に加えて、「高齢化の進行」(19.7%)や「晩婚化・非婚の増加」(12.1%)といった現象も、保険の見直しに影響を与える要因として挙げられています。これらの社会的変化は、将来の生活設計や老後の資金計画、家族構成の変化といった観点から、現在の保険が適切であるかどうかの再評価を促すと考えられます。例えば、少子高齢化社会における公的医療保障や年金の先行き不安が、自身の備えを見直す動機となることも十分に考えられるでしょう。

また、「終身雇用の崩壊」も、これから長く働く30代にとってはインパクトを感じる現象です。一つの会社で長く働くことがないということは、2つの不安を生み出します。ひとつは、今後のキャリア形成をどのように進めたらよいのかという点、もうひとつは老後資金準備として企業退職金には期待ができないという点です。これにより、保険を見直して少しでも貯蓄性のあるものにしたいというニーズも出てくると想定されます。

30代は、キャリア形成や子育てなど、人生で最も支出が増えやすいライフステージにある一方で、経済的な不安定さも感じやすい世代です。そのため、家計の状況を常に把握し、保険料が負担になっていないか、あるいは必要な保障が不足していないかといった視点から、定期的な見直しが重要となります。このデータは、30代が自身の家計状況や将来の経済的な不確実性に対して、保険を通じて具体的な対策を講じようとしていることの表れと言えるでしょう。

保険見直しにより4割が保険料ダウン 

見直しの結果

保険の見直しには多くのハードルがある一方で、実際に見直しを行った30代からは、具体的な家計改善の実感がデータとして示されています。

見直しの結果、保険料がどうなったかという問いに対し、30代の42.4%が「減った」と回答しており、これは「増えた」(22.7%)と回答した割合を大きく上回っています。このデータは、30代にとって保険の見直しが、家計の支出を適正化し、経済的なゆとりを生み出す有効な手段となり得ることを明確に示しています。

保険料が「減った」という実感は、自身のライフステージの変化に合わせて、無駄な保障を削ったり、よりコストパフォーマンスの良い商品に切り替えたりした結果と考えられます。例えば、独身時代に加入した保険を、結婚や出産を機に家族構成の変化に合わせて見直すことで、不要な保障を削減し、本当に必要な保障に絞り込むことができた可能性も考えられます。

現在のニーズに合わない保障を見直すことで、結果的に保険料を抑えながらも、万が一の際に必要な保障をしっかりと確保できる場合も多いでしょう。

もちろん、見直しの結果「増えた」と回答した30代も22.7%存在します。これは、結婚や出産といったライフイベントによって家族への責任が増大し、それに合わせて保障を手厚くした結果であると推察できます。この場合、保険料は増えても、それに見合う安心や将来への備えが得られたと考えることができるでしょう。

また、「変わらない」と回答した30代も28.8%おり、現在の保険が適切であったことを確認できたケースもあるでしょう。

ただし、6.1%が「わからない」と回答している点も注目すべきです。これは、見直しを行ったにも関わらず、その結果が保険料にどう反映されたのかを把握しきれていない、あるいは細かく確認していない層が存在することを浮き彫りにしています。

とはいえ、最も多くの層が保険料の「減少」を実感しているという事実は、30代にとって保険見直しが単なる手間ではなく、具体的な経済的メリットをもたらす可能性があることを示しています。この「家計に余裕が生まれた」というポジティブな経験は、見直しを検討している他の30代にとっても、行動を促す大きな動機付けとなるでしょう。適切な見直しは、家計の負担を軽減し、より安心感のある生活へとつながる可能性を秘めていると言えます。

見直し時に月々の支払いを少なくしたいケースでは、終身保険から定期保険への変更や、特約の減額、保険金額の調整などが効果的です。

一方で、見直し時に年齢が上がることで、がん保険や医療保険の給付金を充実させる必要が出たり、入院や手術、治療費をカバーする保障を手厚くしたいという要望が高まり、保険料が上がるケースもあります。重要なのは目的に合った保障を選ぶことです。

見直し時の注意点と手続きの流れ

注意点

保険の見直しを行う際には、いくつかの注意点があります。まず、現在の契約を解約する前に新しい保険の契約内容を確認し、健康状態の告知や審査を通過してから手続きを進めることが重要です。

免責期間や待機期間がある場合は、保障が受けられない期間が生じるため、継続して保障を受けられるようタイミングを調整する必要があります。また、返戻金や満期金がある契約の場合、解約時期によって受取金額が変わることも考慮すべきポイントです。

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30代で保険を見直すべき理由

金融商品の提案をする男性

今回の調査から見えてくるのは、30代はライフイベントが多く、見直しの必要性が高いと一般的に考えられる一方で、保険商品の複雑さから見直しが進んでいない現状でした。

しかし、保険見直しを行った人のうち約4割は、保険料を減らすことができています。
もし、現在加入している保険の「内容が良くわからない」といった想いや、「保険契約してから結婚や出産があった」「住宅を購入した」といったイベントがあれば、保険の見直しを検討する良いタイミングかもしれません。

保険料が減らなくても、保障額が十分であれば安心できるでしょう。30代のうちに是非一度保険の見直しを検討しておくことをお勧めします。

今回のアンケートの回答にあった「どこで相談すればよいのかわからない」というお悩みをお持ちであれば、是非ソナミラのコンシェルジュにご相談ください。保険・金融のプロが保険についてアドバイスします。相談は何度でも無料ですので気軽にご相談ください。あなたにとって適切な生命保険を見つけ、将来の安心につなげてください! 

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  • ソナミラ編集部さん

    「健康で豊かなミライにソナえる」をコンセプトに、マネー・ライフデザインをテーマとしたコンテンツを発信しています。 あなたの可能性を広げるため、読んでためになったと思える記事の制作を心掛けています。

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