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医療保険の見直しはいつ行う?注意点やメリットを徹底解説します

目次

医療費が高額になりやすい今の時代、民間の医療保険は多くの人が加入する保険になっています。しかし、加入したときの状況と現在の生活環境は変わっていることが多く、「今の保障内容のままで大丈夫?」と不安を感じる方も少なくありません。

実は、医療保険はライフステージの変化に合わせて見直すことが大切で、そのタイミングを逃すと後悔してしまうこともあり得ます。

この記事では、医療保険を見直すべき時期や注意すべきポイント、見直しによるメリットをわかりやすく解説します。将来の備えとして、ぜひ最後までご覧ください。

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医療保険の見直しが必要な理由

医療保険と書いてある積木

医療保険は契約後も定期的な見直しが必要です。結婚や出産、収入や健康状態の変化、高齢化による医療費増加など、状況に応じて保障内容を調整しましょう。ここでは、医療保険を見直す理由を説明します。

ライフステージの変化に対応するため

ライフステージごとに必要な保障は大きく変わります。例えば独身の頃は最低限の医療保険(手術保障や入院保障)で十分であったとしても、結婚して子どもが生まれれば家計を支える責任が重くなり、医療保険とは別の保障(死亡保障や収入保障)を追加する必要性が出てくるものです。

さらに、健康状態の変化も保険見直しの重要な要素です。一般的に、年齢を重ねると持病が増え、保険加入に対して制約がかかることもあります。医療保障に加え、がん保険や三大疾病保険などを早めに検討しておくことがポイントです。

医療技術の進歩に合わせるため

医療技術は進歩し続けており、新しい治療法が次々と登場しています。加入している医療保険が最新の治療に対応しているかを定期的に確認しないと、高額な医療費を自己負担する可能性が出てきます。先進医療特約を付加することで、予想外の出費にも備えられます。

保険料の適正化と家計管理のため

医療保険は、一般的に長期にわたり支払いが続くため、保険料をしっかりと管理することが家計の安定に直結します。現在加入している保障の中から不要な部分を見極め、重複している保障や目的に合わないプランを整理し、保険料の無駄を削減することが大切です。

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医療保険を見直すタイミング

保険証券を確認する夫婦

上述した通り、医療保険は一度加入して終わりではなく、 家族構成やライフプランの変化に合わせて定期的に見直すことが大切です。では、どのようなタイミングで見直すと良いのでしょうか?医療保険を見直すべき3つのタイミングについて解説します。

結婚や出産などのライフイベントが発生したとき

結婚や出産は、医療保険を見直すべき最も象徴的なタイミングの一つです。結婚によって家族が増える場合には、自分だけでなくパートナーの医療費や今後の生活費も視野に入れた保障内容が求められます。また、妊娠や出産を控える女性の場合には、異常分娩*となった際の入院や治療のリスクを踏まえ、現在の医療保険がそれらに適切に対応できているかを確認することが不可欠です。

さらに、子どもが生まれることで教育資金や日常生活費などの出費も増加します。そのため、家計全体に対する保険料負担を見直し、必要に応じて保険内容を調整することが重要となります。年代や家計状況に合わせ、医療保険に加えて死亡保障(終身・定期)のバランスも合わせて見直すことで、将来にわたり家族全員が安心できる保障を維持することが可能です。

*異常分娩とは、医学的に通常の経過から外れた出産の総称です。母体や胎児の安全を確保するために、通常の自然分娩では対応が難しく、医療的な介入や処置が必要となる分娩を指します。正常分娩は医療保険の給付対象外ですが、異常分娩は給付対象となることがあります。

就職や転職、収入の変化があったとき

就職や転職、あるいは退職などによる収入の変化も、医療保険を見直す大きなきっかけとなります。職場が変わった場合、異なる保険制度(団体保険など)や福利厚生が用意されていることがあり、以前加入した保険が不要もしくは保障内容を追加する必要が出て来るかもしれません。

また、収入が減少した場合には家計全体の支出を抑えるため、保険料の調整が必要となります。保険料の払込期間と総負担額を把握し、状況に応じて適切なプランへ切り替えることが重要です。

保険の更新を迎えるとき

保険の更新時期も、医療保険を見直すうえで重要なタイミングです。契約満期や更新日を迎える際には、当初の目的やニーズに合った保障であるかを、再評価することが大切です。

特に更新を迎える保険商品は、更新ごとに保険料が上がるケースもあり、長期的な保険料負担を見据えた選択が必要となります。若い年代のうちに長期契約へ切り替えることで、将来的な保険料を抑えることも可能です。

保険の更新時には、他社の商品と比較して条件や保障内容を確認しましょう。毎月の保険料や特約を見直し、保険証券等を整理しておくと安心です。

医療保険を見直す際のポイント

ポイントを指し示す女性

医療保険を見直す際は、自分が不安を感じている点を洗い出し、最終的にどの範囲までカバーすべきかを明確にしておきましょう。以下に見直しをする際のポイントを整理します。

保障内容の過不足を確認する

保障の過不足を確認するには、自身の健康状態や病歴、健康診断の結果を整理し、将来の医療費を見積もります。家族構成やライフスタイルの変化によっても必要な保障額は変動します。例えば、高額療養費制度では、所得区分に応じて自己負担限度額が上がります。つまり、所得が高くなると、治療にかかる自己負担額も大きくなり保障額が不足する可能性があります。

保険料の見直しと予算設定

現在の支払額から将来の支出を考慮し、生活費や教育費への影響が出ないよう計画的に予算計画を立てます。保険料が割高であると感じたら、他社の同じようなプランと比較し、保障内容と保険料のバランスを客観的に判断してください。

特約の必要性を再確認する

医療保険の特約は契約者のニーズに合わせて選べますが、その必要性は年齢や生活環境の変化によって変わります。たとえば、健康診断の結果が悪化した場合には、病気のリスクを意識する人が増えるでしょう。さらに、入院によって仕事ができなくなるときは、家族が増えているほど家計への影響も大きくなります。こうした変化を踏まえて、現在の健康状態や生活スタイルに合った保障内容になっているかを見直しましょう。

例えば、自営業から会社員になった場合では、就業先の企業で傷病休暇や付加給付制度が用意されているケースもあります。この場合、以前必要だった保障や特約が不要になることもあります。保障額や特約の内容は保険料に影響するため、不要になった特約は外すまたは削減することを検討しましょう。

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医療保険の見直しにおける注意点

注意点

医療保険を見直す際は、健康状態の変化や現在加入している医療保険の解約返戻金の有無も確認してから進めましょう。一般的に高齢になるほど病気のリスクが高まります。そのため、新しい医療保険に切り替えようと考えても、 健康状態によっては新規加入が難しいケースもあります。見直しをする上での注意点をひとつひとつ見ていきましょう。

健康状態の変化によるリスク

医療保険の見直しの前に、現在の健康状態や過去の病歴を正確に把握することが不可欠です。重大な既往歴がある場合は、保険の加入条件や保険料が変わるため注意しましょう。告知内容を偽って保険に加入すると、保険金や給付金が支払われない場合があります。

解約返戻金の影響

死亡保険とセットになっている医療保険の解約を検討している場合は、解約返戻金の有無と金額を確認しましょう。医療保険の切り替えを行う際、解約返戻金を原資に見直しをするプランもあります。この場合、見直し後に支払う保険料は下がっても、実は解約返戻金が充当されているだけのケースもあります。そのため、「解約返戻金」とは契約を途中でやめたときに戻ってくる自分の積立金の一部であり、途中で減額して解約返戻金を受け取ったり、保険の切り替え時に解約返戻金を充当した場合は、その分将来に残る貯蓄や保障が減るという仕組みを理解しておくことが大切です。こうした仕組みを知っておくことで、見かけ上の保険料の安さに惑わされず、より賢い判断ができるようになります。
なお、一般的に医療保険が主契約となっている保険では、解約返戻金がないタイプが主流です。

新規加入の難しさ

医療保険に新たに申し込み、加入する場合には、保険会社ごとに定められている医的診査の条件をクリアする必要があります。最近は保障内容が充実した新しいプランが増え、選択肢は広がっていますが、先述した通り、年齢が上がるにつれて一般的に健康状態は悪化するので、新規加入が難しくなることがあります。

既往症があっても加入できる医療保険としては次のようなものがあります。しかし、これらの保険は保険料が高くなることが多く、保障範囲が限定されることもあるため、注意しましょう。

  • 引受基準緩和型医療保険(緩和型医療保険)
    健康状態の告知項目を少なくし、加入のハードルを下げた医療保険。持病があっても加入できる可能性がありますが、通常より保険料が高めで、契約から一定期間内は給付金が削減される場合があります。
  • 無告知型(無選択型)医療保険
    告知や医師の診査が不要で、持病のある人でも加入可能。ただし、保険料はさらに高く、給付金額や保障内容が制限されることが多いです。

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医療保険の見直し方法

医療保険の相談をする家族

ここまで、見直しのタイミングや注意点を見てきましたが、複数の医療保険に加入していたりすると、自分一人で判断するのが難しいケースもあります。ここでは、医療保険を見直す方法をご紹介します。

保険のプロに相談する

医療保険の見直しでは、保険のプロやファイナンシャルプランナーに相談することが大きな助けになります。専門家は保険選びに必要な公的な医療保険制度、医療保険ごとに違う給付の範囲などを理解しています。そして分かりづらい保障内容を、丁寧に解説してくれます。

信頼できる保険会社や代理店の担当者、ファイナンシャルプランナーに相談することで、自分では見落としがちなリスクや最新の商品情報を把握し、安心して加入・見直しの判断ができるでしょう。

自分で比較検討する

医療保険の見直しを自身で行う場合は、複数の保険商品を調べて比較することが重要です。まず、各保険会社の公式サイトやパンフレットを活用し、保障内容や給付の範囲について情報を集めましょう。同じように見えるプランでも、細かな条件が異なることがあるため注意が必要です。

見直しの際には、ランキングやコラムなど第三者がまとめた情報も参考になりますが、最終的な判断は自分自身で行う必要があります。自身の生活環境に合った保障額や特約を考慮し、複数のプランを比較しながらコストパフォーマンスを重視した選び方を心がけることが大切です。

このような検討の過程を経ることで、保険の違いを理解しやすくなり、経済的負担を軽減しながら納得できる医療保険を選ぶ力を身につけることができます。

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医療保険の見直し事例

健康診断でアドバイスをする医師

医療保険の見直しは、大きく分けると 「保険料を抑えるための見直し」、「保障内容を充実させるための見直し」の2つに分かれます。それぞれにおいて、事例をご紹介します。

保険料を抑えたい場合の見直し

保険料を安くしたいと考える場合は、まず現在の保険料と保障内容を正確に把握することから始めましょう。どの保障が本当に必要なのかを見極めて優先順位を付けます。過剰な部分を削減すれば、毎月の負担を減らすことにつながります。

【見直しの事例】
30代の頃、結婚して子どもが生まれた男性は、家族に万一のことがあっても生活が続けられるようにと、医療保険に死亡保障特約を付けて加入しました。入院や手術の費用だけでなく、亡くなった場合にも300万円ほどの一時金が出るため、教育費や住宅ローンの支払いに備えられると考えたからです。

ところが20年ほどたち、子どもが独立して住宅ローンも完済した頃には、家計の支えとなる貯蓄も十分にできていました。別に契約していた終身保険で最低限の死亡保障は確保されていたこともあり、「医療保険で死亡保障まで持つ必要はない」と感じるようになります。

保険会社に相談すると、死亡保障特約だけを外せば毎月の保険料が2,000円ほど下がり、今後20年間で40万円以上の節約になるとわかりました。

保障内容を充実させたい場合の見直し

保障をより手厚いものにしたいと考える場合も、まず現在の保障内容を細かく確認しましょう。そして、自分や家族が将来直面する可能性のある高額医療や長期治療を想定し、必要な保障を洗い出します。特に、がん保険や三大疾病保険など医療費が大きな負担になる疾病への備えは、年齢と共にニーズが高まるものです。

【見直しの事例】
40代半ばの女性は、30代のときに入院と手術だけを保障するシンプルな医療保険に加入していました。当時は健康そのもので、特約を付ける必要性を感じていなかったのです。ところが、職場の同僚ががんの治療で高額な先進医療を受けたという話を聞き、自分も年齢を重ねるにつれて病気のリスクが高まっていることを意識するようになりました。さらに、母親が脳卒中で入院した際に、通院治療やリハビリに思った以上の費用がかかったことも心に残っていました。

そこで彼女は契約中の保険会社に相談し、現在の医療保険に先進医療特約と通院特約を中途付加することを検討します。告知や簡単な健康確認は必要でしたが、幸い大きな持病もなく、スムーズに手続きが完了。追加保険料は月々数百円程度で、最新の医療技術を受ける際の高額な技術料や、退院後の通院費用まで備えられる安心を手にしました。

医療保険見直しのメリット

メリットと色鉛筆

契約当初のまま放置せず、必要な保障を整理して無駄を減らせば、支払総額を抑えながら安心を確保することが可能です。具体的には次の2つのメリットを享受することができます。

メリット1. 経済的負担の軽減

医療保険の見直しは、月々の支払負担を抑える有効な手段です。無駄な特約や重複した保障を排除すれば、お金を貯蓄や住宅ローン返済に回すことができ、家計にゆとりが生まれます。

医療費の負担への心配と同時に、老後資金準備にも不安を持つ人が増えています。見直しによってゆとりが出た部分で、NISAやiDeCo、個人年金保険などを活用すれば、老後資金ニーズなどへの対策にお金を回すことができるようになります。

メリット2. 必要な保障の確保

日本の医療制度は変化してきています。過去は入院日数が長かった治療も短期化する傾向があります。そうなると、入院日数に応じて支払われる入院給付金は、想定していたよりも少ない金額しか受け取ることができない可能性も出てきます。特にがん治療は入院の短期化と通院治療への移行が顕著です。医療保険を見直すことで、時代にあった必要な保障を確保できる可能性が高まります。

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医療保険の見直しに関するよくある質問

Q&A

医療保険の見直し時に出てくる質問事項をまとめました。

Q1. 見直しの頻度はどれくらいが理想でしょうか?

保険の見直しは、結婚や出産、転職、住宅購入など人生の節目に合わせて行うのが理想です。一般的には死亡保障の見直しと合わせて、3〜5年ごとに内容をチェックするとよいでしょう。

Q2. 特約の選び方にコツはありますか?

まず、自分や家族に必要な保障を明確にし、ライフスタイルに合わせて特約を検討します。脳血管疾患が気になる場合は、入院期間が長期化する傾向があるので入院給付額と給付日数の上限を確認しましょう。一方、心疾患に分類される不整脈や心筋症などの場合は、入院よりも通院での治療が多くなる傾向があります。この疾病に重点的に備える場合は、通院特約や給付の範囲などを確認しておきましょう。

Q3. 医療保険の見直しに費用はかかりますか?

保険の無料相談ができる代理店やファイナンシャルプランナーに依頼すれば、医療保険の見直し自体に費用がかかりません。医療保険のプラン見積もりも無料の場合がほとんどです。

ただし、医療保険を切り替える場合は、古い契約をすぐには解約せず、新しい保険に加入し契約成立後(免責期間がある保険なら免責期間経過後)に行うのが一般的です。新しい保険の申し込みから契約成立まで、既契約の医療保険も継続することになるので、一時的に重複する期間ができます。その際の保険料負担は見直しにかかる費用ともいえるでしょう。

医療保険の見直しは定期的に行うべき

オンラインで相談する女性

医療保険は一度加入して終わりではなく、ライフステージの変化や健康状態、健康保険制度の改正等に合わせて定期的に見直すことが大切です。結婚・出産・転職・退職など、家族構成や収入が変わるタイミングでは、必要な保障内容や保険料のバランスが必ず変化します。

今の契約をそのまま続けていると、 いざという時に十分な保障が受けられない可能性もあるため、「今のままで本当に足りるのか?」、定期的に点検することが重要です。

医療保険の見直しに関して悩みをお持ちであれば、ぜひソナミラのコンシェルジュにご相談ください。複数社を横断比較し、医療保険を切り替えるベストなタイミングや、保障と保険料の適正なバランスをご提案します。

オンライン相談なら、休日に自宅からでも気軽にアドバイスを受けられるので安心です。まずは一歩、気軽な無料相談からスタートしてみましょう。

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  • 執筆者
    川口 尚宏さん

    ヨージック・ラボラトリー合同会社 代表/FP Support株式会社 専務取締役/一般社団法人 膠原病PR協会ミライ 副理事 東京理科大学卒業後、生命保険会社のシステムエンジニアとして7年間、基幹システムの開発に従事。 その後、外資系生命保険会社へ転じ、営業職として社内表彰基準およびMDRT基準を達成。 グループ会社の営業教育トレーナーとして、金融機関向け営業スキル研修やマーケット開拓研修を企画・指導する。 2021年、金融セールスパーソンを支援する「ヨージック・ラボラトリー合同会社」を設立。 営業現場でのヒアリングを通じて顧客心理を分析し、優秀なセールスパーソンの卓越したスキルを一般化・体系化。 金融・保険業界における営業人材育成の仕組みづくりに注力している。 【保有資格】 • 第一種情報処理技術者試験 合格(旧制度・現応用情報技術者相当) • 証券外務員二種 • ジェロントロジー検定試験 合格(高齢社会・老年学に関する学際的知識)

  • 監修者
    水野 崇さん

    水野総合FP事務所代表。個別相談、執筆・記事監修、講師、取材協力などマルチに活躍する独立系ファイナンシャルプランナー。学校法人専門学校非常勤講師。 【メディア掲載】毎日新聞|朝日新聞|中日新聞|東京新聞|朝日中高生新聞|物流産業新聞社|Yahoo!ニュース|女性自身|プレジデントオンライン|日本FP協会 他多数

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