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臨時収入の具体例7つ 税金がかかる? 受け取った際の注意点まとめ

「臨時収入」と聞いて、あなたがイメージするのはどのような収入でしょうか。一般的にイメージされる臨時収入の具体例と、臨時収入にかかる税金の計算方法などを解説します。臨時収入の多くは、一時所得として課税されます。

目次


  1. 臨時収入の7つの具体例
  2. 一時所得とは
  3. 一時所得にかかる税金はどのくらい?
  4. 一時所得の賢い使い道は?
  5. 臨時収入にかかる税金を理解しよう

臨時収入の7つの具体例

「臨時収入」という言葉には税法上の定義がありません。一般に、臨時収入とは「給与収入」や「固定収入」の対義語として使われ、「定まっていない」「偶発的な」収入を指します。ここでは、臨時収入に当たるものを7つ紹介します。

  • 懸賞や福引きの賞金品
  • 競馬や競輪の払戻金
  • 生命保険の一時金
  • 法人から贈与された金品
  • 決算賞与
  • フリーマーケットサイトの売却益
  • ブログや動画コンテンツの収益

懸賞や福引きの賞金・賞品

懸賞や福引きの賞金は、税法上の「一時所得」に当たります。また、賞品として物品を受け取る場合も、その処分見込み額が一時所得として課税対象になります。

競馬や競輪の払戻金

競馬や競輪の払戻金は、原則「一時所得」に当たります。ただし、過去の判例で「競馬の馬券の払戻金」が「雑所得」と判断されたケースがあります。この裁判の当事者は、馬券を自動購入するソフトを使い、年間を通じほぼすべてのレースで購入し、多額の利益を継続的に上げていました。このような場合には偶発的な収入と言えず、雑所得とされたのです。

あくまで一般の方が得る払戻金については、原則に従って一時所得に該当します。

生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金等

生命保険の契約者(保険料負担者)と受取人が同じ場合、原則として満期保険金は「一時所得」として課税対象になります。損害保険の満期返戻金や解約返戻金も同様です(ただし、満期保険金等を年金で受領する場合は「雑所得」となります)。

法人から贈与された金品

個人間の金品の贈与は贈与税が課されますが、法人からの贈与は「一時所得」として所得税の課税対象になります。

また、地方公共団体も法人なので、ふるさと納税の返礼品を受けた場合も一時所得に該当します。ただし、課税対象となるのは返礼品の額(寄附額の3割以内)です。

決算賞与

通常の賞与とは別に、会社の業績に応じて支給される賞与は、労働組合において「一時金」と呼ばれるので紛らわしいのですが、一時所得ではありません。税法上は「給与所得」に当たります。

フリーマーケットサイトの売却益

オークションサイトやフリーマーケットサイトで得られる収益は「譲渡所得」または「雑所得」に当たります。

生活用動産(古着や家財など)の売却については譲渡所得に分類されますが、非課税で申告も不要です。ただし、貴金属や宝石など1個または1組が30万円を超えるものは、同じ譲渡所得でも課税対象とされています。

ただし、営利目的で継続的に生活用動産の売買を行っている場合は、雑所得として課税対象となります。

ブログや動画コンテンツの収益

ブログやYouTubeなどの動画コンテンツを発信することで得られる広告収入やアフィリエイト収入は、一般的に「雑所得」に分類されます。

ただし、反復継続して収益を得ているなど事業的規模であると認められる場合には、「事業所得」に該当します。

一時所得とは

これまで解説した通り、臨時収入の多くは一時所得として課税されます。今回は、「一時所得」について解説します。一時所得は、所得税法において次のように定義されています。

「一時所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。」(所得税法第34条1項)

つまり、一時所得は「一回きりの」「偶発的な」という性質をもっています。一時所得に当たる収入として代表的なのは、次のようなものです。

  • 懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除く)
  • 競馬や競輪の払戻金(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く)
  • 生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除く)や損害保険の満期返戻金等
  • 法人から贈与された金品(業務に関して受けるもの、継続的に受けるものを除く)
  • 遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等
  • 資産の移転等の費用に充てるため受けた交付金のうち、その交付の目的とされた支出に充てられなかったもの

一時所得にかかる税金はどのくらい?

一時所得にはどのくらいの税金がかかるのでしょうか。ここで詳しく見ていきます。

一時所得の算式

一時所得に該当する収入を得たからといって、その全額に対して課税されるわけではありません。収入を得るために支出した経費を、収入から控除することができます。また、一時所得には50万円までの特別控除額が設定されています。つまり、1年間の収入から経費を差し引いた金額が50万円を超えない限り、所得税や住民税はかかりません。

具体的には、一時所得の金額は次のように計算します。

総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額=一時所得の金額

一時所得にかかる税額の計算方法

所得税は、給与所得や雑所得など各区分の所得を合算して税額を計算する総合課税です。上記算式で求めた「一時所得の金額」の1/2が総合課税の対象となります。

よって、一時所得を含めた課税所得の計算方法は次の通りです。「一時所得の金額」は、前述の特別控除を差し引いた後の金額です。

一時所得の金額×1/2+その他の所得金額=課税所得

また、一般的な給与所得者の場合、給与所得以外の所得金額が年間20万円を超えない場合には、確定申告する必要がないとされています。つまり、一時所得の金額を1/2にした金額と、給与所得以外の所得金額との合計が20万円を超えない限り、所得税の確定申告をする必要はありません。

ただし、課税対象となる一時所得が1円でもある場合(一時所得の金額を1/2にした金額が1円でも超えている場合)には、住民税の確定申告をする必要があります。

税金が源泉徴収されるものもある

課税対象となる一時所得がある場合、確定申告をする必要があることがわかりました。ただし、一部の一時所得については、受け取り時に所得税が源泉徴収されているため、確定申告不要となります。

具体的には、懸賞金付預貯金等の懸賞金等や、一時払養老保険、一時払損害保険等(保険期間が5年以内であるなど一定の要件を満たすもの)の差益などについては、20.315%の所得税が源泉徴収されるため、確定申告は不要です。

一時所得の賢い使い道は?

一時所得は前述の通り「一回きりの」「偶発的な」性質があります。そのため、無計画に使ってしまうとただの浪費になってしまいます。次にあげるような、将来に役立つ使い道を検討してはいかがでしょうか。

預貯金をする

懸賞の当選や競馬・競輪の払戻金などは、もともと想定していなかっただけに、衝動的な消費につながりかねません。一度冷静になり、使い方をじっくり考えるためにも、元本割れのない預貯金口座に預けるのが1つの有効な手段です。

金融商品を買う

受け取ったのが生命保険の一時金や損害保険の満期返戻金なら、すでにその保険契約が終了しているはずです。必要に応じて新たな保険などの加入を検討するのもよいでしょう。

生活改善に使う

ロボット掃除機やドラム式洗濯機、食器洗い機、副業に使用するPCなど、以前から欲しかった生活改善につながる電化製品の購入に充てるのも有効です。金額が大きいため購入タイミングを先延ばしにしてしまいがちですが、早く手に入れるほど、生活が豊かになる可能性が高まります。

臨時収入にかかる税金を理解しよう

臨時収入、とくに一時所得は無計画に使ってしまいたくなりがちですが、一回限りのものです。将来につながる使い方を心がけてみてください。そのためにも、どのような収入が一時所得にあたるか、そして税金の計算方法を理解して、無駄にならない使い道を考えましょう。

▼参考資料

  • No.1490 一時所得(国税庁)
  • 競馬の馬券の払戻金に係る課税について(国税庁)
  • No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき(国税庁)
  • 「ふるさと納税」を支出した者が地方公共団体から謝礼を受けた場合の課税関係(国税庁)
  • No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合(国税庁)
  • No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法(国税庁)
  • 所得税法(e-Gov法令検索)
  • 個人住民税(市・県民税)の所得および所得控除等のお知らせ(大宰府)

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